2012年3月10日土曜日

インフラエンジニアとロールケーキ

今回は、非常に趣味的な話です。私が、なぜロールケーキを作るのが好きなのか?
最近になって自分でも理解したことなのですが、ロールケーキとインフラエンジニアとのつながりについて、つらつらと書いてみたいと思います。
















私の思うロールケーキの『美の壺』三点とインフラエンジニアのつながりについて。
1.カットしたときの丸い形
2.シンプルだが隠れた技術
3.なんといっても生地が主役

■カットしたときの丸い形
とにかく、あのカットした断面の美しさが好きです(笑。 カットされた時の『の』の字型に惹かれます。普通のケーキだと、デコレートされた表の姿に目が行きますが、ロールケーキの場合、カットした時の姿に目が行きます。このカットした時の隠れた『美』に惹かれます。Webのインフラも、全体の姿だけでなく、各機能ごとの『断面』を見ても美しくありたいものです。上手く設計できたシステムは、どこをカットしてもシステムの姿を保ち、全体の機能を保つように設計され、堅牢性・応答性・可用性を保ちます。システムの中・断面を見た時に、誰もが息を呑む、そんな美のあるシステムを構築したいものです。




















■シンプルだが隠れた技術
ロールケーキを焼けると言うと、巻くのが難しいでしょう?と言われます。ですが、巻くこと自体は、そんなに難しくないのです。巻くことを可能にするのは、生地を作る段階での工夫にあるのです。生地を作る段階に配合する卵と薄力粉のバランスで生地の厚みと柔軟性が決まります。薄力粉が多い場合は、厚みのある生地が焼けますが、反面、生地が硬くなり巻き難くなります。逆に、少なければ柔らかくなり巻きやすいですが、生地が薄くなりクレープに近くなります。このシンプルだけど奥が深いバランスを作る技術が『美』です。ケーキ全体を支える生地は、インフラシステムそのものです。インフラ構築におけるさじ加減で、システム全体の厚み・柔軟性が決まります。巻くときにわかる生地に込められた技術。ここに『美』を感じずにはいられません。インフラにおいてもシステム全体を巻くために、日夜、努力と技術を注ぎ込み、全体をまとめるだけの柔軟で厚みのあるインフラの提供を心がけたいものです。





















■なんといっても生地が主役
ここが一番のポイントです。普通のケーキでは、クリームやフルーツなどのデコレートにより目に見えないことの多い生地ですが、ロールケーキでは、普段は隠れた存在の生地が表面に来て、主役の座となっているのです!ここが『美』のポイントです。インフラの仕事は、とかく表面に現れず、あるのが当たり前の仕事です。よくランチでも、『インフラってどんな仕事ですか?イメージできません。』と言われます。しかし、ロールケーキのように、普段は隠れた存在のインフラでも、主役のごとく人・世の中を楽しませることができるのです。工夫しだいで資源を無駄なく利用し、社会にも自然にも貢献できます。まるっと世の中を包み込むような、そんなインフラを作りたいものです。




















以上、ロールケーキ作りに感じるインフラエンジニアの職人気質です。一本焼くと10人くらいで分けて食べれるのもいいですね。ロールケーキもインフラも、自分の職人気質を表現する大事な場所です。皆さんにも、芸術性・職人気質を表現する場所が各々あると思います。お互い、その場所を分かち合い・シェアすることで繋がり、より良い社会作りをして行きましょう。

ロールケーキあり、故に職人たる我あり。



2012年3月3日土曜日

インフラエンジニアとシブヤ朝そうじ

今朝は、シブヤ朝そうじに参加して来ました。今年から参加を始めて、3回目になります。

朝そうじをしながら、これもインフラエンジニアの仕事と同じだなぁ〜と感じたことをつらつらと書きます。

毎月第一土曜日の朝に、Twitter,Facebook上で知り合った方々のご縁で、渋谷のゴミ拾いをしています。特別に義務感や目標があって拾っている訳でもなく、ふらっと集まっては道にあるゴミを自然と拾っていくだけです。





















私の仕事的にも、月初はシステムの掃除をしてたりします。古いログやバックアップデータのアーカイブを削除したり、データベースの過去データを掃除したり。
システム上でサービスが動き続ける限り、システム上の何かしらの資源(例えばハードディスクなど)を使い続けます。システムの掃除をしないとどうなるかというと、どんなコンピュータ、ネットワークと言えども資源的には有限なので、どこかの時期で必ず上限値に到達し、すべての資源を使い切ってしまいます。なので、上限値を越えないように、定期的にチェックして、削除できるものは削除して、増やすべきものは増やし、資源を保つように運用する訳です。このように、インフラエンジニアの仕事の一面は、資源監督・管理にあると言えます。上司から最初にミッションとして教え込まれたのも、この役割の徹底です。















そこで思うのは、ゴミを拾うのもログ等のデータ削除も、同じように資源監督の意味で同じだと感じています。社会のシステムが動きつづける限り、何かしらの資源を使った跡が残って行く訳です。その資源を保つ仕組みも自然と働く訳です。ただ、あまりに巨大な資源を使うと、用意に削除(またはバックアップ等の保全)できなくなるのも似ています。

コンピュータシステムでも、あまりに巨大するぎるデータが急増したりすると、資源の保全難易度は急速に高まります。削除にあまりに時間・リスクが高くなり、削除の負荷でシステムを稼働した状態を保てない場合もあります。ゴミも急速に拡大すると処分自体が、抱えきれない負荷を生み出すかもしれません。コンピュータシステムも社会も、有限な資源に目を向けて無駄な消費の無いように心がけたいものです。

ゴミあり、故にゴミを拾う我あり。